若い頃の突っ走り恋愛

20代半ば、10代から仲良くしていた年下の男性を好きになりました。彼は小さい頃からミュージシャンを目指しており、もう少し頑張れば恋人関係になれるかな?と期待していたある日のこと。彼は何の連絡もなく、突然上京してしまいました。

彼にとって私は恋愛対象じゃなかったんだ、ということを知り、虚しさに苦しみました。ショックと悲しい思いで、しばらく抜け殻のような状態。ろくに仕事にも身が入らず、周りの友人達には心配ばかりかけていたと思います。

そのうち彼はオーディションで優勝し、某情報番組のテーマ曲を歌ったり、著名な俳優さんが出演するプロモーションビデオを作製したりと、着実に夢を叶える道を歩んでいきました。

一方、私は彼に未練があり、少しも前に進めません。そんな自分に嫌気がさし、ある日「告白をしよう!」と決意し、その日の夕方には片道5時間かかる東京に向けて高速にのっていました。

東京のインターで降り、彼に電話をしました。久しぶりの会話を少し楽しんだあと、「今実は東京にいるんだけど、少し会えないかな?」と尋ねてみました。すると彼は「今から彼女の家に行くんだ」と答えたのです。

初めて聞いた彼女の存在に、私はショックで打ちのめされました。彼から「東京に何しに来たの?」と聞かれ、思わず「友達のとこに遊びに来てたの」と嘘をついてしました。

震える声を抑えて一杯一杯の状態で電話を切り、そのまま再び引き返しました。往復10時間かけて来た東京の滞在時間は30分。帰りは「思い出置いてってやる!」と泣きながら運転しました。

あれから10年。若さゆえの「突っ走り恋愛」だったなぁと苦笑いしてしまう思い出です。