湘南の海の小さな恋の思い出

湘南ボーイでサーファーのT君は、その当時私が付き合っていた人の親友でした。小麦色の肌と真っ白な歯が綺麗な、健康的な男の子のT君。

仲間5~6人で海に遊びに行って、帰りには「ラ・マレ・ド・チャヤ」で食事をするのがちょっと背伸びした大学生の楽しみで、青春という文字がぴったりの日々でした。

そんな時、突然かかってきたT君からの電話。彼の友達としての立ち位置から、1歩進んだ瞬間でした。「これから湘南に遊びにこない?」「うん、行く」彼の親友なのに、彼には内緒で湘南に向かった私には、それが恋愛のスタートだと言う事に気が付きませんでした。

いいえ、気が付かないふりをしていただけかもしれません。湘南の海沿いをドライブし、日が落ちれば砂浜を2人で歩きました。降るような星空の下、キスをした事はあまりにも自然な成り行きでした。

その後、お互いの気持ちは隠したまま私は付き合っていた彼とお別れし、T君ともプラトニックな関係のままお別れする事になりました。ただそれだけの事ですが、結婚した今も時々思い出す「若き日の恋愛」。

幸せな40代を過ごしている私の「恋愛」という宝石箱に、そっとしまってある小さなお話です